高エネルギー加速器研究機構は7月2日、同機構の鈴木厚人機構長がロシア科学アカデミーの会員に選ばれ、このほどモスクワ市で開かれた同アカデミーの年次会議で「外国人会員ディプロマ(証明書)」が授与されたと発表した。
ロシア科学アカデミーは、300を超える研究機関を擁するロシアの最高学術機関。その会員に選ばれることは、非常な名誉で、外国人会員は「自然科学」分野の基礎研究で国際的な業績を挙げた研究者から3年に一度選出されている。
現在の同アカデミーの外国人会員数は、約250人で、日本からもノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊・東大名誉教授など多数の研究者が選ばれている。
鈴木氏の専門は、素粒子物理学とニュートリノ物理学。平成14年(2002年)に遠方の原子炉から飛来するニュートリノ(中性微子、素粒子の一つ)の振動現象を世界で初めて観測。同17年(2005年)には、地球内部からの反ニュートリノ(ニュートリノの反粒子)を世界で初めて検出した。
No.2012-27
2012年7月2日~2012年7月8日