日本酒用水稲の新品種を開発
:中央農業総合研究センター/京都府農林水産技術センター

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の中央農業総合研究センターは7月2日、京都府農林水産技術センターと共同で日本酒用の水稲の新品種「京の輝き」を開発したと発表した。
 日本酒は、掛米(かけまい)、麹米(こうじまい)、酒母米(しゅぼまい)と呼ばれる3種類の米を7対2対1の割合で使って作られる。新品種「京の輝き」は、その使用量の最も多い掛米。京都府は、新たな地域ブランド清酒が作れると期待しており、府の奨励品種に採用する予定。
 京都府の日本酒生産量は、兵庫県に次いで全国第2位だが、これまで地域ブランドとなり得る掛米がなかった。
 このため、京都府農林水産技術センターは、平成21年度に中央農業総合研究センターと共同研究契約を結んで両者共同で地域ブランドとなり得る京都府独自の掛米用品種の開発に取り組んできた。
 「京の輝き」は、京都の酒造メーカーが掛米として使っている「日本晴」などより多収で、酒の雑味の原因となるタンパク質の含有量も低く、味、香り共に優れた日本酒ができるという。
 京都府は、府内の200ha程度の田にこの「京の輝き」を普及させる計画で、既に京都府内の酒造メーカーが「京の輝き」を使った日本酒作りに入っており、平成24年度中の商品化を目指している。

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