(独)農業・食品産業技術総合研究機構の果樹研究所は5月7日、ナシの栽培で大きな問題となっている「ナシ萎縮病」に対応するため、主要栽培地域で「ナシ萎縮病診断ワークショップ」を開催していくことを決めたと発表した。
ナシがこの難病にかかると、萌芽や葉の発育が遅れ、実がつかなくなり、実がなってもピンポン球程度の大きさにしか育たなくなってしまう。しかも、この難病が日本で最初に見つかったのは1978年と34年も前であったのに、その病原菌の特定が難航。千葉県農林総合研究センターが初めて特定に成功したのが昨年とあって、対応策や予防策の開発が遅れている。
今回のワークショップは、病原菌が分かったことを受け、ナシ萎縮病の外部症状による見分け方の習得を目的に日本各地のナシの主要産地で公立試験研究所の研究員などを対象に開催することを決めたもの。ワークショップの開催日時と開催場所は、次の通り。
▽5月31日:愛知県農業総合試験場(長久手市)、▽6月6日:福岡県吉塚合同庁舎(福岡市)、▽6月13日:徳島県立農林水産総合技術支援センター果樹研究所県北分場(上板町)、▽6月19日:福島県農業総合センター果樹研究所(福島市)
No.2012-19
2012年5月7日~2012年5月13日