物質・材料のデータベース、リニューアルして公開
:物質・材料研究機構

 (独)物質・材料研究機構は7月12日、インターネットで公開している世界最大の物質・材料データベースをリニューアルし、公開したと発表した。システムの再構築、統合などによって利便性を高めた。材料研究の支援ツールとして革新的材料の開発などに、より有効に活用できるとしている。
 物質・材料データベースは、愛称を「MatNavi」という。同機構が平成15年4月からWeb上で公開しているもので、高分子、結晶基礎、超電導材料、構造材料などの分野ごとにデータを収集、合計13種類のデータベースで構成されている。
 登録ユーザーは、世界141カ国、16,730機関の51,457人に及び、収録データ数、ユーザー数共に材料分野では世界最大級のデータベース。
 老朽化したサーバーの更新を機に13台あったサーバーを3台に集約し、全てのデータベースシステムをLinux、PostgreSQL、Open SSO、およびJavaなどのオープンソフトウェアで構築した。
 また、結晶基礎データベースを無機材料データベースと名称変更し、システムを再構築すると共に、多元系の結晶構造と状態図を拡張。工業材料系データベースの圧力容器材料データベース、基盤原子力材料データベース、構造材料データシート数値データベースのクリープ破断データおよび疲労データなどを、金属材料データベースとして統合した。
 現在、全てのデータベースについて著作権登録を申請中で、これまでスクリーン上でしか閲覧を認めていなかったデータを今後はライセンス契約で企業に提供する準備を進めているという。

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