国土交通省の国土技術政策総合研究所は3月24日、つくば市(茨城)の(独)建築研究所でレンガ造り住宅向け地震対策技術の検証実験を行い、報道陣に公開した。
開発途上国の地震発生地帯では、木などを燃料にして焼成した手作りのレンガを壁面に使ったレンガ造りの住宅が多い。そうしたレンガ造り住宅は、地震で崩壊し易く、2006年のインドネシア中部ジャワ地震、2009年のペルー地震、今年のチリ地震などで大きな被害を出している。
今回の実験は、レンガ造り住宅のレンガ壁の両面に金網(亀甲金網)を取り付けモルタルで仕上げ、崩壊しにくくする途上国向け“耐震”技術の検証を行おうと実施したもの。
実験は、金網を取り付けたレンガ壁と、金網なしのレンガ壁をそれぞれ別々に簡易型構造試験装置にかけて力を加え、レンガ壁のひび割れ、強さや壊れ方などを調べる方法で行われ、金網付きは強度がアップし、壊れてもバラバラにならず、レンガの崩れ落ちを防ぐ効果のあることを実証した。
No.2010-12
2010年3月22日~2010年3月28日