(独)農業・食品産業技術総合研究機構は12月6日、(株)丸山製作所、ヤマホ工業(株)と共同で果樹園の農薬飛散を少なくできる薬剤散布機を開発したと発表した。
ナシなどの棚で枝を支える棚栽培果樹は、住宅地が近くにある都市近郊栽培が多く、ドリフトと呼ばれる外部への農薬飛散の問題がつきまとう。
また、平成18年からは、農薬が基準値以上含まれる食品の流通を原則禁止するポジティブ・リスト制度が導入され、果樹園からの水田や畑への薬剤のドリフトが許されなくなっている。
新薬剤散布機は、第4次農業機械等緊急開発事業の一つとして棚栽培のナシ・ブドウ園用に開発したもの。高さ4m以下の果樹に使え、ナシ園でのテストでドリフト薬液量は園端から10~25mで検出限界値の0.01ppm(1ppmは100万分の1)未満にできることを確認している。
同機構は、平成24年度に市販される予定といっている。
No.2011-49
2011年12月5日~2011年12月11日