ISSから古川宇宙飛行士が帰還
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月22日、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在していた古川聡宇宙飛行士がロシアのソユーズ宇宙船で同日帰還したと発表した。
 古川さんら日米露3人のISS滞在クルーを乗せたソユーズ宇宙船「TMA-02M」は、バイコヌール時間22日午前8時26分(日本時間同日午前11時26分)にカザフスタンの平原に無事着陸した。古川さんのISS滞在期間は165日、往復を含めた宇宙滞在は167日で、2009年12月から2010年6月にかけて滞在した野口聡一宇宙飛行士の記録を約4日抜いて日本人としては最長になった。
 この古川さんの宇宙経験について同機構の立川敬二理事長は、同日「将来の日本の有人宇宙活動に必要となる有人宇宙機の運用技術の蓄積に大きな意義を持つ。様々な宇宙実験やISSシステムの維持・運用に貢献し、ISSでの任務を立派に完遂したことを誇りに思う」とするコメントを発表した。
 古川さんは、第28・29次長期滞在クルーのフライトエンジニアとしてISSに滞在し、約5か月半に及ぶ滞在期間中、医師の経験を生かして宇宙環境が人体に与える影響を調べたのをはじめ、医学、科学、工学分野の様々な実験を行ったほか、日本の宇宙実験棟「きぼう」の管理業務をこなしたりした。当初は、11月半ばに帰還の予定だったが、8月にロシアの無人輸送機プログレスのソユーズによる打ち上げ失敗の影響で帰還が遅れた。

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古川聡宇宙飛行士
(提供:宇宙航空研究開発機構)