寒冷地向きの新牧草を開発:農業・食品産業技術総合研究機構

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構は11月19日、寒冷地の米を作らなくなった田や耕作放棄地などでの栽培に適した新種の牧草を育成することに成功したと発表した。
 新牧草は、「東北1号」といい、「フェストロリウム」と呼ばれる草種の新品種。
 北東北などの寒冷積雪地では、耐寒性、耐雪性、耐湿性を備えた優良な牧草がなく、転作田・農業放棄地などで栽培できる新たな牧草の開発が待ち望まれている。
 フェストロリウムは、2種類の寒地型イネ科植物を交雑させて人為的に作り出した牧草で、欧米を中心に多くの品種が開発されているが、日本で開発された品種はこれまでなかった。
 「東北1号」は、外国産導入品種のフェストロリウムよりも高品質・多収の上、耐湿性に優れ、寒冷地での採草栽培に適しているという。
 既に家畜改良センターと日本草地畜産育種協会を通じて種子の増殖に入っており、種苗会社から販売される予定になっている。

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