(独)防災科学技術研究所は8月6日、国際基準に基づいた地理空間情報の分散相互運用を実現する登録・配信サーバーシステム(略称:相互運用gサーバー)と利用者向けの参加型Webマッピングシステム(略称:eコミマップ)を開発したと発表した。
これらのシステムは、政府が推進する「災害リスク情報プラットフォームの研究開発」の一環として開発されたもので、様々な機関がインターネット上で分散して公開している複数の地理空間情報を取得して、自ら有する情報と組み合わせて統合的に利用することを可能にする。
新しいシステムが、従来のシステムと違う主な特徴は、次の通り。
[1]国際標準に基づくインターネット上での地理空間の相互運用性の実現 | |
これまでの地図関連機能や位置情報提供サービスは、相互運用性を考慮することなく開発されることが多かった。 | |
[2]相互運用を可能にする地理空間情報登録・配信システム「相互運用gサーバー」の提供 | |
相互運用gサーバーの導入により、地理空間情報を国際的な標準規格に則った形での登録・配信が可能となる。また、相互運用に対応して様々な機関の情報を同時に取得できるWebマッピングシステム「eコミマップ」の開発により、地理空間情報の参照・引用・解析などのより高度な利用が可能となった。 | |
[3]地図の操作、管理を容易にするユーザーインターフェイスの提供 | |
eコミマップは、特別な専用ソフトをインストールすることなく、無料の汎用Webプラウザ(ホ―ムページ用ソフト)のみで閲覧や利用、設定管理をすることができる。 | |
[4]携帯電話によるeコミマップのアクセス利用への対応 | |
パソコンのWebプラウザだけでなく、携帯電話からeコミックにアクセスして、地図の表示や検索、データの登録・編集・削除ができるようになった。 | |
[5]eコミマップでは、図面上の地図を紙に印刷する機能なども充実した。 |