「H-IIB」ロケット1段目、目標の150秒間の燃焼に成功
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業(株)は4月22日、新大型ロケットとして開発中の「H-IIB」ロケットの第1段エンジンの燃焼試験を同機構種子島宇宙センター(鹿児島・種子島)の同ロケット発射台で行い、目標とする150秒間の燃焼試験に成功したと発表した。
 H-IIBロケットは、液体酸素と液体水素を推進薬とする2段式液体燃料ロケットで、1段目に2基のエンジン(LE-7A)を搭載する。今回の燃焼試験は、その2基のエンジンを装備した1段目を発射台上に垂直に立てて行う2回目の燃焼試験。4月2日に行った1回目の燃焼時間は10秒だったが、2回目で目標をクリアしたことになる。
 H-IIBロケットは、第1段エンジンを2基にするほか、1段目に付ける固体ロケットブースター(補助ロケット)も現用のH-IIAロケットの2倍の4本にしてパワーを大幅に上げ、国際宇宙ステーション(ISS)に生活物資や研究資材などを運ぶ無人宇宙補給機(HTV)の打ち上げなどに使うことを目指している。
 今回の燃焼試験成功で、この後は残された最後の地上総合試験に移り、1号機の打ち上げへと進む。
 H-IIBロケットは、積荷6tを含む全重量16.5tのHTVを高度約400kmのISSに運ぶことが可能で、今年9月以降にHTVを搭載した1号機を種子島宇宙センターから打ち上げる予定にしている。

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「H-IIB」ロケット第1段エンジンの燃焼試験(提供:宇宙航空研究開発機構)