「宇宙飛行士候補」を新たに2人決定:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月25日、日本の「宇宙飛行士候補」として新たに全日本空輸㈱のジェット旅客機副操縦士・大西拓哉(おおにし・たくや=33歳)さんと自衛隊航空幕僚監部勤務の二等空佐・油井亀美也(ゆい・きみや=39歳)さんの2人を選定したと発表した。日本の宇宙飛行士公募は、今度が10年ぶり5回目で、昨年行った試験に応募した過去最多の963人(うち女性124人)から選ばれた。
 2人は、今春4月にJAXAに入り、約2年の候補者訓練を経て正式に宇宙飛行士として認定される見込み。宇宙飛行士としての2人は、2013年以降、日本の実験棟「きぼう」もある国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在し宇宙実験などに当たることになる。
 JAXAの宇宙飛行士に選抜された人は、今回で10人になったが、毛利衛さんは昨年JAXAを定年退職、向井千秋さんも現職ではないので、候補も含めた現役は8人となった。
 大西さんは、東京都出身。1998年東京大学工学部宇宙工学科卒、全日本空入社。2003年からボーイング767ジェット旅客機副操縦士として国内線や東南アジア路線を飛んでいる。飛行時間は、約3660時間。
 油井さんは、長野県出身。1992年防衛大学校理工学専攻卒、航空自衛隊入隊。昨年から航空幕僚監部防衛課勤務。これまでにF15ジェット戦闘機などに搭乗し、約2000時間の飛行時間を持つパイロット経験者。海外ではパイロット出身の宇宙飛行士は珍しくないが、日本では今回が初めて。

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宇宙飛行士候補に決まった油井さん(左)と大西さん