(社)日本アマチュア無線連盟は11月12日、(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)のパラボラアンテナを利用する「月面反射通信実験用アマチュア無線特別局」を開設したと発表した。
この無線局は、「8J1AXA」と呼ばれ、10月31日に総務省関東総合通信局の検査を受けて正式に月面反射通信などのアマチュア無線実験用として許可されスタートした。
月面反射通信実験は、地球から約38万km離れた月に向けて地上から電波を発射し、月面で反射されて約2.5秒後に地上に戻ってくる電波を受信する実験のこと。1950年に米国陸軍通信隊が初めて成功し、その後の人工衛星を使う衛星通信の可能性を示したのが始まりで、日本のアマチュアも1975年にこの月面反射通信に成功している。
今回開設されたアマチュア無線特別局による月面反射通信実験は、JAXA勝浦宇宙通信所(千葉)の直径18mのパラボラアンテナを使用して行い、月面の反射効率を調べる実験など青少年向けの各種の科学技術啓発活動を2010年3月末まで実施することにしている。
No.2008-44
2008年11月10日~2008年11月16日