巨大情報の超低消費電力送受信実現に向け研究センターを設立:産業技術総合研究所

 (独)産業技術総合研究所は10月1日、高精細映像情報などの巨大情報を超低消費電力で処理するネットワークの実現に向けて「ネットワークフォトニクス研究センター」を同日付けで設立したと発表した。
 現在、インターネットのネットワークを流れる情報量は、年率40%のペースで増加している。このため、ネットワーク機器の消費電力が問題になってきている。単純に情報量に比例して消費電力が増え続けるとすると2020年頃にはその量が現在の国内総発電量近くにまで達してしまうとする予測さえあり、高精細映像情報など高度情報化技術を導入するには現状より数桁低い消費電力で巨大情報を処理するネットワークが不可欠になる。
 同研究所は、巨大情報を超低消費電力で送受信できる「光バスネットワーク」と呼ぶユーザー間を光で直接結ぶネットワークの研究を企業と連携して進めており、今回の研究センターはその研究の中核として設けた。今後、光バスネットワークに向けたデバイス、光信号処理技術の研究開発を進め、2014年度までに情報量当たり3~4桁消費エネルギーの少ない光バスネットワークの基盤技術を確立したいとしている。

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