国土交通省国土地理院は10月2日、陸域観測技術衛星「だいち」の観測データから今年7月に発生した新潟県中越沖地震で震央から約15km離れた地域の丘陵が帯状に最大で15cm隆起したことが分かったと発表した。
今回見つかった隆起域は、新潟県柏崎市西山町の西山丘陵の長さ約15km、幅約1.5kmの帯状の領域。同衛星の合成開口レーダーで捉えた衛星-地表間の距離の変化を隆起量に換算して判明したもの。
前回の観測による解析結果では、わずかに見えていたこの付近の局所的な変動の原因はこれまで不明だったが、逆方向からの今回の観測の解析結果と組み合わせることで、帯状の隆起域の存在が明らかとなった。地震前後に実施した西山丘陵を横切る水準測量からも、この領域の隆起が確認された。
今回分かった帯状隆起は、地震によってこの地域の地盤が北西-南東方向に圧縮されたために起きたと考えられている。
No.2007-39
2007年10月1日~2007年10月7日