月周回衛星「かぐや」から撮影した地球の画像を公開
:宇宙航空研究開発機構/日本放送協会

 (株)宇宙航空研究開発機構と日本放送協会(NHK)は10月1日、月に向けて飛行中の月周回衛星「かぐや」に搭載したNHK開発の宇宙仕様のハイビジョンカメラで捉えた地球の画像を初めて公開した。
 公開された画像は、日本時間の9月29日21時46分、地球から約11万km離れた宇宙空間で撮影された。ハイビジョンによる地球撮影は、これまでにも米国のスペースシャトルと国際宇宙ステーションから行われているが、距離は約340kmからで、今回ほどの遠距離からのハイビジョン撮影は世界でも初めて。
 「かぐや」搭載のハイビジョンカメラは、300ºCを超す温度差や、宇宙放射線に耐えるよう設計されており、今回の撮影はその作動を確認するテストとして行われた。公開された画像は、8分間を1分に縮めて収録する間欠撮影で撮り、同機構の臼田宇宙空間観測所(長野)で受信した動画データの一部を静止画像として切り出したもの。遠ざかっていく地球を振り返る形で撮影しており、半月状に青く輝く地球の昼間の部分には、南アメリカ大陸の西海岸線が写っている。

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約11万kmも離れた彼方の「かぐや」から撮影した青い地球(提供:宇宙航空研究開発機構/NHK)