
3代目理事長に就任した橋本和仁氏(提供:(国)物質・材料研究機構)
(国)物質・材料研究機構は1月1日、同日付けで潮田資勝理事長が退任し、後任に橋本和仁(はしもと・かずひと)前東京大学大学院工学系研究科教授が就任したと発表した。
同機構は、平成13年に金属材料技術研究所と無機材質研究所が統合されてできた筑波研究学園都市(茨城・つくば市)の研究所で、橋本氏が3代目の理事長。
橋本氏は、昭和30年生まれの60歳。理学博士で、専門は物理化学と材料科学。昭和55年に東京大学大学院修士課程を修了し、同年4月、分子科学研究所文部技官に。東京大学工学部講師、同助教授、同大学先端科学技術研究センター所長を経て、同大学大学院工学系研究科教授。
橋本氏は、理事長就任挨拶で、同機構の今後について「さらなる研究力の強化と国際化の進展と共に、加えて研究成果の社会還元の加速を中核的課題と位置付けたいと考えている」と語り、「イノベーション・ナショナルシステムの構築が急ピッチでなされている中、国立研究開発法人の果たすべき役割はこれまで以上に重要になってきている」と強調した。
そのため、今後は物質・材料分野以外の異なる分野との連携にも力を入れていくとし、「情報・通信技術との融合研究の促進は喫緊の課題」だとその具体的方向を示した。