観測ロケット「S-310-44号機」を2016年1月打ち上げ
:宇宙航空研究開発機構(2015年11月2日発表)

 (国)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月2日、2016年1月12日に同機構の内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県・肝付町)から観測ロケット「S-310-44号機」を打ち上げると発表した。

 「S-310」型ロケットは、打ち上げ時重量約700kgの単段式。高度約150kmに到達する能力を持ち、1975年1月の1号機からこれまでに内之浦で39機のほか、ノルウェーや南極で打ち上げられ、全て成功している。

 地球を取り巻いている高度約60kmから同1000kmの大気が電離して電子とイオンになっている領域のことを電離圏と呼ぶ。今回の実験は、「電離圏プラズマ高温度層発生メカニズムの解明」を目指したもので、宇宙空間から地球に飛び込んでくる電子の加速・加熱といった特異な現象の観測が目的。

 この特異現象は、冬の時期、緯度が25〜32度の上空で発生し、飛び込んできた電子の作用で人工衛星利用の全地球測位システム(GPS)の測位精度や短波通信などが軽微ながら影響を受ける可能性がある。

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