「うるう秒」挿入決定につくばのVLBIアンテナ使用
:国土地理院(2015年6月25日発表)

 国土交通省の国土地理院は6月25日、1日の時間が1秒長くなる7月1日の「うるう秒」の挿入決定に、つくば市(茨城)の同院の観測施設が使われると発表した。

 この観測施設は、はるか彼方の天体から地球に届く電波を受信する「VLBI(超長基線電波干渉法)アンテナ」と呼ばれるパラボラアンテナ。

 地球の回転は、不規則に変化している。そのため、VLBIアンテナを使って宇宙の彼方にある天体を基準に地球の回転の様子を毎日継続的に世界のどこかで監視し、うるう秒の挿入が決定されている。

 現在、そのVLBI観測施設は、世界に日本のつくば市と、ドイツ、ハワイ(米国)の3カ所にしかなく、3カ所で曜日ごとに分担して監視を行っている。そのつくばVLBIアンテナの観測結果がうるう秒挿入決定に使われる。

 国土地理院は、この世界的に重要なVLBI観測をさらに強化する方針で、つくば市のVLBIアンテナの後継機を現在新たに石岡市(茨城)に建設している。石岡市の新VLBIアンテナは、平成29年から本格運用に入る予定で、地球の回転の様子を連続的に、かつより高精度に捉えることができるようになるという。

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