河川の表面流速と水位、面で観測する新技術を共同で開発へ
:土木研究所/横河電子機器(2015年3月26日発表)

 (独)土木研究所は3月26日、河川の表面流速と水位を点ではなく面的に観測する新技術の開発を横河電子機器(株)と共同で開始したと発表した。

 河川を維持・管理する上で必要な最も基礎的なデータは、流量と水位。流量は、流速と水位を計測すれば算出できることから、流速・水位を安定的かつ確実に計測するシステムの構築が求められ、電波式流速計と電波式水位計が橋梁などに広く使われている。

 しかし、両装置ともに、観測できるのは、1地点。川の横断方向の流速と水位が大きく変わるような所などで正確な計測を行うには、複数のセンサーがいる。

 共同研究は、土木研が構築してきた流速値から流量値を推定する手法と、横河電子のセンサー技術を結びつけ、河川の表面を1つのセンサーでスキャンして点ではなく面的に観測できる非接触型水位・流速計を開発しようというもの。

 共同研究の期間は、平成28年度末まで。その間に▽センサーの開発、▽現地での計測、▽河川水流量値の推定手法を含む観測システムの開発などを行う、としている。