乗用型トラクターと穀物乾燥機の省エネ性能評価法を開発
:農業・食品産業技術総合研究機構

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構は4月15日、乗用型4輪トラクターと、穀物乾燥機の「省エネルギー性能評価試験方法」を開発したと発表した。
 近年、省エネルギー型の機械や装置へのニーズが高まり、省エネ性能を評価する手法がさまざまな分野で提案されてきている。
 しかし、農業機械の分野では、省エネ性能の目安となる数値を測定・表示できる評価試験方法がまだ確立されていない状況にある。
 こうしたことから農林水産省は、平成21~22年度に「農業機械省エネルギー性能評価方法確立事業」として乗用型4輪トラクターと穀物乾燥機を省エネ性能評価の対象に取り上げ、同機構の生物系特定産業技術研究支援センターがその性能評価試験方法を開発した。
 開発した乗用型4輪トラクターの省エネ性能評価試験方法は、出力が30~40馬力の機種を対象に試験室内や舗装路面での試験データから、30a(アール、1aは100㎡)の面積を耕うんした時の燃料消費量を推定・産出するもの。
 また、穀物乾燥機の省エネ性能評価試験方法は、コンバインで収穫したモミを実際に乾燥して消費されるエネルギーを測定し、それを乾燥機の空気取り入れ口の温湿度に基づき補正してモミに含まれる水1kgを蒸発させるのに必要なエネルギー消費量を算出するというもの。
 同機構は、これらの評価方法により、型式間で公平に比較することができるとしている。どちらも既に(社)日本農業機械化協会の「農業機械の省エネルギー性能認証表示制度」の評価試験方法に採用されている。

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