早生で多収の家畜飼料用水稲を開発
:農業・食品産業技術総合研究機構

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粒が大きい「いわいだいら」の玄米(提供:農研機構)

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)東北農業研究センターは10月16日、家畜飼料用水稲の新品種を開発したと発表した。
 名称は、「いわいだわら」。多くの俵が積まれて豊作を祝うようになることを願って命名したという。早生(わせ)で多収なのが特徴で、収量はこれまでの代表的な多収家畜飼料用水稲「ふくひびき」と同等か、それを上回ると同機構はいっている。
 農林水産省の委託プロジェクト研究「粗飼料多給による日本型家畜飼養技術の開発」の一環で開発した。既に今年度から一関市(岩手)で作付けが始まっており、「ふくひびき」より13%多い収量を記録している。平成26年(2014年)度には、同市で30ha(ヘクタール、1haは1万㎡)の作付けが見込まれている。 
 飼料用米には、食用米への混入を防ぐため、玄米の外観が普通の食用米と異なることが求められるが、この「いわいだわら」の玄米は大粒で外観が食用米と異なり、「容易に識別できる」(同機構)という。
 難点は、耐寒性が強くないことで、「冷害の常襲地帯での栽培は避ける必要がある」と同機構はいっている。

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