(独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)東北農業研究センターは10月18日、寒冷な東北地方に適した大豆の新品種を2品種開発したと発表した。
東北地方は、大豆産地の一つとして知られる。新品種は、東北地方の中南部地域向けと北部地域向けに開発した。
現在、東北地方の宮城県など中南部地域では「タンレイ」、岩手県などの北部地域では「ナンブシロメ」、「スズカリ」と呼ばれる大豆が主力品種として作付けされている。しかし、「タンレイ」はダイズモザイク病にかかりやすく、「ナンブシロメ」は収量が低く、「スズカリ」は加工性が悪い、といった難点をそれぞれ抱えている。
新品種は、そうした問題の改善を目指して開発されたもので、中南部地域向けの「あきみやび」と、北部地域向けの「シュウリュウ」。
「あきみやび」は、ダイズモザイク病などの病害に強く、倒れにくいのでコンバインを使っての収穫に向いている。宮城県は、この「あきみやび」を奨励品種として採用することにしており、1,000ha(ヘクタール、1haは1万㎡)程度の普及を見込んでいる。
また、もう一方の「シュウリュウ」は、大粒で収量が多く、加工性が良いのが特徴で、豆腐作りなどに適しているという。
No.2013-41
2013年10月14日~2013年10月20日