遺伝子組換えイネの田植えを6月12日に実施
:農業生物資源研究所

 (独)農業生物資源研究所(生物研)は5月24日、つくば市(茨城)の農業環境技術研究所の隔離圃場(ほじょう)で6月12日午前9時から遺伝子組換えイネの田植えを行なうと発表した。
 栽培するのは、生物研が遺伝子組換え技術を使って開発した白葉枯病やいもち病など複数の病害に抵抗性を持つ複合病害抵抗性イネ。既に昨年の5月1日付けで隔離圃場での栽培、保管、運搬、廃棄の承認を国から得ている品種で、この遺伝子組換えイネの野外栽培での生育特性、収量特性、複合病害抵抗性などを調べるのが目的。
 実験区画のうちの50㎡の水田に遺伝子組換えイネを植えつける。隔離圃場の周りには、花粉の飛散を減少させる防風林が植えてあり、「過去のデータなどからこの栽培実験区画はイネの開花期の平均風速が毎秒3mを越えないことを確認している」と生物研はいっている。
 収穫した種子は、密閉容器で保管して特性調査や安全性調査などに使い、調査を終えたらオートクレーブ(高圧反応釜)などで不活性化処理を加えて廃棄する。
 遺伝子組換えイネを栽培する隔離圃場がある場所は、つくば市観音台3-1-3。栽培実験の実施状況については、生物研のホームページで情報提供を行なっていくという。問い合わせなどは、生物研広報室(TEL029-838-8469)へ。

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