(独)農業・食品産業技術総合研究機構の九州沖縄農業研究センターは9月9日、病気に強く、害虫に抵抗性を持つ納豆用小粒大豆の新品種「すずかれん」を開発したと発表した。
かつて納豆用小粒大豆の栽培は、関東以北の寒地に限られていた。同センターは、平成14年にその壁を破る暖地で作れる納豆用小粒大豆「すずおとめ」を開発したが、葉焼病(はやけびょう)に弱いという問題を抱えている。
新品種は、その「すずおとめ」と、葉焼病にも害虫にも強い「IAC100」と呼ばれるブラジルの品種を交配し、選抜を進めて得たもので、九州などの暖地での普及を目指している。
葉焼病への抵抗性は、「強」という好結果を得ており、葉を食べる害虫のハスモンヨトウにも抵抗性を持つことを確認している。
食品メーカーが納豆にする試験を行うための農家による栽培が今年からすでに始まっており、同機構は「安定生産、省力・低コスト化に寄与し、環境に優しい品種として期待される」といっている。
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No.2010-35
2010年9月6日~2010年9月12日