濃い紫色をしたもち米の新品種を開発
:農業・食品産業技術総合研究機構

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の九州沖縄農業研究センターは9月9日、濃い紫色をしたもち米の新品種「さよむらさき」を開発したと発表した。
 色の“正体”は、紫の色素「アントシアニン」。米粒の表面のヌカの部分に色のついた米のことを有色米と呼ぶが、新品種はその一種で、通常のもち米には含まれないアントシアニンを玄米100g当たり平均20mg程度含んでいる。
 アントシアニンは、果実や花など植物に広く存在する天然色素の一種で、機能性成分の一つとして注目されている。一方、有色米は、機能性成分を含むことから近年栽培が増え、菓子や日本酒などの着色材料として普及している。
 今回の「さよむらさき」は、水田用のもち米で、食物繊維、ビタミンB2、カルシウムなども通常のもち米より多く含んでいる。
 同機構は、機能性成分のアントシアニンを活かして健康食品の素材や麺、菓子の原料にするなど様々な利用法が考えられると見て、有色米を扱っている生産団体、食品加工会社などに利用を働きかけていくことにしている。
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