(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5月10日、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在している同機構の野口聡一宇宙飛行士が、南極の昭和基地とアマチュア無線で交信することに成功したと発表した。 ISSは、地上約350kmの地球周回軌道を秒速約8km、時速同28,000kmという高速で周回し、地球を約90分で一周している。一方、昭和基地は、南緯69度という地の果てに近い極地にある。 今回のISSと昭和基地との交信は、「昭和の日」の4月29日に、距離約2,000km、迎角わずか1.5度という厳しい条件下で行われ、野口さんと昭和基地のクルーとがアマチュア無線を使い隣の部屋に電話しているようなクリアさで約3分間会話することに成功した。 ISSがこれだけ南にある地上と交信したことはこれまでなく、最南端記録となった。 同機構には、野口さんから「宇宙ステーションと南極基地、(共に)極限環境に挑む日本の最前線基地同士ということで、これからも仲良くしていきたい」とするメッセージが届いた。 詳しくはこちら |  |
南極・昭和基地のクルーと交信するISSの野口さん(提供:NASA/宇宙航空研究開発機構) |
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