(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月20日、観測ロケット「S-310-40」号機を同月19日深夜、同機構内之浦宇宙空間観測所(鹿児島)から打ち上げたと発表した。
観測ロケットは、宇宙空間を飛行しながら落下するまでの間に各種の科学観測や実験を行う固体燃料ロケット。同機構は、到達高度150kmの「S-310」型、同300kmの「S-520」型、同800kmの「S-520」型の3種類の観測ロケットを打ち上げて各種の観測・実験を行っている。
その内の「S-310」型機は、全長7.1m、重さ700kgの一段式ロケット。今回の「S-310-40」号機は、富山県立大学、東北大学の電子密度観測装置や同機構の磁場測定装置などを搭載して19日午後11時48分に打ち上げられ、3分30秒後に最高高度180kmに達し、予定していた全ての観測を終え、内之浦南東の海上に落下した。
打ち上げには、新開発の「統合型アビオニクス(統合型搭載機体管制装置)」と呼ばれるロケットの点火、管制、機体計測などを行う装置が使われた。同機構では、今後の観測ロケット打ち上げをこの統合型アビオニクスで行うことにしている。
No.2011-51
2011年12月19日~2011年12月25日