(独)農業・食品産業技術総合研究機構は12月22日、多収で、味噌の原料に好適な大豆の新品種を開発したと発表した。
国内では、1年間に約50万tの味噌が生産されている。しかし、味噌用原料大豆の約9割は輸入品で占められ、消費者の食に対する安全・安心志向や地産地消意識の高まりなどから国産大豆に対する潜在的ニーズはあるものの使用は限定的な状態にある。
新品種の名称は、「あきまろ」。近畿地方や中国・四国地方で消費が多い淡色味噌の原料に適した7月播種の晩生種で、これまでの晩生種「フクユタカ」より平均して4%多収という。
また、葉にモザイク状の病斑が生じて生育が悪くなり収量・品質の低下をきたすダイズモザイク病の原因ウイルスに対し抵抗性を持っていることも確認している。
同機構は、すでにこの「あきまろ」の品種登録出願を終えており、現在広島県で奨励品種採用に向けた検討が進められている。
No.2011-51
2011年12月19日~2011年12月25日