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居住環境に緑地が多いと「ぜん息」がみられるが、「アトピー性疾患」はみられにくい―首都圏の4歳児の自然環境とアレルギーの関係を大規模調査:国立環境研究所

(2026年7月6日発表)

 (国)国立環境研究所の研究チームは7月6日、東京圏に住む4歳児の自然環境とアレルギー疾患の関係を解析した結果、緑地が多いほどぜん息がみられやすいが、アトピー性皮膚炎はみられにくいとの関連を発表した。

 国立環境研究所を中心とした疫学調査「子供の健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」による。

 赤ちゃんがお母さんのお腹にいる時から、成長の過程を長期間追いかけ定期的に健康状態を調べる大規模な調査で、エコチルは、エコロジー(環境)とチルドレン(子供)の合成語。

 世界的な都市化の進展によって変わる環境中の化学物質や生活環境などの環境要因が、子供の成長や病気、発達などにどんな影響を与えるかを明らかにするのが目的。公募で選定された全国15大学などと連携して実施している。

 さい帯血、血液、尿、母乳、乳歯等の生体資料をそれぞれ継続して採取し、保存、分析するとともに、追跡調査によって子どもの健康と化学物質等の環境要因との関連を明らかにしている。 

 今回は、3歳と4歳の時点で東京圏に住んでいた1万846人を対象に、4歳時点での居住地の緑地量とアレルギー疾患の関連を解析した。

 ぜん息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどの既往症と質問表を保護者が回答した。

 その結果、周りに緑地が多いほどぜん息はみられやすいが、アトピー性皮膚炎はみられにくいとの結果が得られ、疾患によって大きく異なった。居住環境の範囲や感度分析の条件を変えてもこの傾向は変わらず、一貫して認められている。

 都市の緑地環境と健康の関連は単純ではない。今回は緑地の質や植生の違い、大気環境などまでは踏み込めなかったが、今後はこれらを考慮した調査が必要としている。