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アバターを安心して使うための国際規格の発行を実現―用語の定義、デザイン、機能などを共通化し、開発や利用に便益:産業技術総合研究所

(2026年6月29日発表)

(国)産業技術総合研究所は6月29日、仮想空間で活躍が広がるアバター(分身)の設計と利用のための国際規格を開発し、発行を実現したと発表した。クリエイター(創作者)や事業者の共通理解を得ると共に、安心して使えるプラットフォーム(共通基盤)として国際的な利用にもつながると期待される。

 アバターはパソコンやゲーム機などで使われる仮想空間の画像サービスの一つ。利用者の「分身」としてのアニメ風のデザインや漫画的なキャラクターとして、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やオンラインゲーム、VR(バーチャル・リアリティー)などで人気を呼んでいる。

 実社会の多様なデータをネットワークで収集し、サイバー空間で分析、知識化して産業や社会問題の解決に役立てる「サイバーフィジカル社会」には不可欠な存在である。

 そこでは人と人、人とサービスをつなぐ役割が期待され、ファッションなど新たな経済を動かすコミュニケーション手段や感覚器官としてアバターの普及、活躍に注目が集まっている。

 ところが現状では基本的な共通理解やルールが存在せず、開発者、事業者、デザイナーと利用者の間で説明や理解がバラバラだった。仮想空間と現実空間を行き来する新メディアの位置付けやプラットフォーム(共通の土台)の必要性が求められていた。

 産総研はインターネットの仮想空間でイベントや買い物、学習、仕事などができるメタバース(三次元の仮想空間)や拡張現実、MR(複合現実)など関連する技術を融合し、XR(クロスリアリティー)の最先端研究に早くから取り組んできた。

 国際規格は、産総研・人間社会拡張研究部門に置かれたコンソーシアム(共同事業体)で、企業や自治体などと共にアバター標準化の必要性や国際的なニーズを検討してきた。これを元に日本から包括的な国際規格をまとめ、初めて提案した。

 クリエイターや開発者は国際的な共通指針を基に、体験の品質や安全性に配慮したコンテンツ開発が可能になる。利用者はアバターの特徴や機能を事前に理解しやすくなり、自分に適したサービスや体験を選択しやすくなると見込まれている。

アバターに関する国際規格ISO/IEC 24216-1:2026の位置付けと期待される効果(画像提供:産業技術総合研究所)