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高収量のダイズ新品種―食品向け安定供給に貢献も:農業・食品産業技術総合研究機構

(2023年11月7日発表)

 (国)農業・食品産業技術総合研究機構は11月7日、収量が多くたんぱく質も豊富で豆腐などへの利用に適したダイズの新品種二種を開発したと発表した。いずれも既存品種と比較して三割以上の高収量が見込めるため、輸入への依存率が高く自給率が二割程度にとどまる食品用ダイズの安定供給に役立つとしている。

 開発した新品種は、栽培適地が関東から近畿にかけての「そらみずき」と、東海から九州にかけての「そらみのり」。いずれもたんぱく質が多く豆腐などへの加工に適した日本品種に、収量は多いものの主に食用油用に栽培されてたんぱく質含有量が低い米国品種の花粉を受粉させて作り出した。

 新品種はいずれも、国内で栽培されている既存品種の「里のほほえみ」や「フクユタカ」に比べ三割以上収量が多かった。また、たんぱく質の含有率は、既存品種の「フクユタカ」に比べて「そらみずき」はやや低かったものの「そらみのり」は同等で、豆腐には十分利用できるという。

 このため、関東から近畿地方を中心に「そらみずき」を、また東海から九州地域を中心に「そらみのり」の普及を進めている。両品種とも既存品種と比べて三割以上多収であるため、農研機構は「普及が進むことで国産ダイズの安定供給や自給率向上に寄与できる」と話している。