絶滅が危惧されるネコ科動物2種の撮影に成功
:森林総合研究所

 (独)森林総合研究所は2月20日、インドネシアのボルネオ島で世界的に希少なネコ科の動物2種、「ボルネオヤマネコ」と「ボルネオウンピョウ」の撮影に成功したと発表した。
 この2種は、国際自然保護連合(IUCN)が作成するレッドリスト(絶滅の恐れのある野生動植物のリスト)で「絶滅危惧種」に指定されており、今回の撮影によってボルネオ島固有種で、分布や生態が未解明のボルネオヤマネコの新たな生息地が発見されたことになる。IUCNもこの成果に注目、これまで分布の空白地帯と考えられていた地域から新たに発見されたボルネオヤマネコの生息地情報としてレッドリストに引用した。
 ネコやライオン、トラなどのネコ科動物は、生態系の中で上位捕食者として重要な位置を占めている。しかし、ネコ科動物は、夜行性のため、野外での観察はなかなか難しい。
 今回の撮影は、環境省が実施した植林が生物多様性に与える影響評価の研究プロジェクトの一環としてインドネシアのムラワルマン大学と共同で実施したもので、同国のボルネオ島東部(東カリマンタン州)に残る熱帯雨林で自動撮影カメラを使って行った。

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撮影に成功した2種の内の1種、ボルネオウンピョウ(提供:森林総合研究所)