(独)農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センターは10月31日、北海道で栽培できる初の飼料用稲を育成し、品種登録出願したと発表した。
米の過剰生産で水田の転作が求められ、飼料用稲が転作作物の一つとして注目されている。水田としての利用を続け、飼料に適した品種の稲を育てて畜産に使おうというもので、飼料の自給率アップ策として期待されている。
しかし、東北地方以南向けの飼料用稲は育成されているものの、北海道で栽培できる品種はこれまでなかった。
同センターは、この新品種が北国の北海道でも青葉を次々に出して育つ収量の多い稲であることから「きたあおば」と名付けた。これまでの一般的品種の「きらら397」より玄米の収量が約25%も多く、北海道でも「ホールクロップサイレージ」と呼ばれる稲発酵粗飼料の生産が進むものと同センターでは期待している。
No.2008-42
2008年10月27日~2008年11月2日