日本実験棟「きぼう」の第1便打ち上げに成功
:NASA/宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構は3月11日、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の船内保管室などを搭載、土井隆雄宇宙飛行士ら7人乗り組みのスペースシャトル「エンデバー号」が同日午後3時28分(日本時間=以下同じ)に米航空宇宙局(NASA)によって米フロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げられ、約45分後に地球を回る軌道に乗ったと発表した。
 今度の宇宙飛行は、スペースシャトルとしては122回目、「エンデバー号」としては21回目、土井飛行士としては1997年以来の2回目になる。「きぼう」は、3回に分けてISSに運ばれるが、今回の打ち上げはその第1便。
 8つのラック(実験装置など置く棚)が付けられる船内保管室は、高さ4.2m、直径4.4mの円筒状をしている。本来、この船内保管室は「きぼう」の船内実験室に取り付けられるのだが、その肝心の船内実験室はまだ打ち上げられていない。そこで、今年5月25日打ち上げ予定の第2便で船内実験室がISSに運ばれるまで、ISSの第2結合部という場所に仮設置しておく。
 土井宇宙飛行士は、宇宙船外活動は行わないが、スペースシャトルのロボットアームを使っての「きぼう」船内保管室のシャトル貨物室からの取り出しから、ISSの第2結合部への取り付けまでの作業を担当する。船内保管室と第2結合部の連結部が加圧され、電力ケーブルや換気ダクトが接続されると、保管室の電源を入れて保管室の起動と検証を行い、問題が無ければ、ハッチを開け、土井飛行士が最初に保管室に入り、室内を点検する。
 「エンデバー号」は、飛行3日目の3月13日午後零時49分、ISSとのドッキングに成功。その後、ISSへの船内保管室の取り付けを終えた。

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「きぼう」の船内保管室を搭載して上昇する「エンデバー号」(提供:NASA、宇宙航空研究開発機構)