(独)物質・材料研究機構と(財)高輝度光科学研究センターは共同で2月1日、X線をナノ(ナノは10億分の1)秒オーダーの超高速で検出する半導体検出器の製作に目処がついたと発表した。
現在のカドミウムテルライドという半導体を用いたX線検出器には、「分極現象」と呼ばれる検出したX 線のエネルギー値が時間と共に低下してしまう現象が生じる欠点がある。この分極現象の原因が電極構造などにあることをつきとめ改善策を見つけたもので、現在その改善策を取り入れた検出器の製作を進めている。
共同研究グループでは、高エネルギーX線のナノ秒検出器実現に道が開けたとし、「ナノ秒の世界の可視化が可能になる」と見ている。
No.2008-4
2008年1月28日~2008年2月3日