7階建て木造建物の震動台実験を公開:防災科学技術研究所

 (独)防災科学技術研究所は10月23日、三木市(兵庫)にある同研究所兵庫耐震工学研究センターの実大三次元震動破壊実験施設「E-ディフェンス」を使った7階建て木造建物の震動台実験を報道陣に公開した。
 イタリアの国立樹木・木材研究所との共同実験で、阪神・淡路大震災級の震度6強で揺すった。
 試験体は、近年欧州で普及し始めた「クロスラミナパネル」と呼ばれる厚さ2cm程度の木材を交互に隙間なく密に貼り合わせた厚さ7~20cmの集成パネルで建てた高さ23m、幅7.5m、奥行き13.5m、総重量270tの建物。欧州では、CO2を吸収する森林の育成と木材の利用が地球温暖化防止の視点から強く叫ばれ、その一環として世界最大級のE-ディフェンスを使っての耐震性検証の日伊共同実験となったもの。
 この日の実験では、1995年の阪神・淡路大震災と、今年7月の新潟県中越地震で記録された地震動と同規模の揺れが加えられたが、2階部分が横に5cm程度変形したものの壁は無傷だった。

詳しくはこちら