ロボットのためのユニバーサルデザインを開発
:産業技術総合研究所/東京大学/東芝/測位衛星技術

 (独)産業技術総合研究所は10月23日、東京大学などと共同で家庭向けロボットのための「ユニバーサルデザイン」のいくつかを開発したと発表した。
 ロボットのためのユニバーサルデザインとは、ロボットを動かすのに必要な共通の構造のこと。今回開発されたのは、[1]ロボットから見て扱い易い「ユニバーサルハンドル」、[2]ロボットが作業する際の位置決めを簡単・確実にするための「ビジュアルマーカー」、[3]ロボット用作業プログラムを書くのが容易な「作業プログラムテンプレート」の3つ。開発は、東京大学、(株)東芝、測位衛星技術(株)との共同研究として行なわれた。
 「ユニバーサルハンドル」では、ロボットが人間の様にハンドルを掴むのではなく、開く方向へ手を引っ掛ければ開けられるようになっている。「ビジュアルマーカー」では、工業用のQRコード(白と黒の格子状のパターンで情報を表す2次元コード)読み取り装置を使い、㈱デンソーウェーブの協力を得て、読み取り装置で物体に着けたQRコードの四隅の位置を検出、その情報を用いて相対位置を知る。「作業プログラムテンプレート」では、物を掴み、移動し、離す操作を基本に、一般的なロボットの作業プログラミングが手軽に書けるので、開発コストの低減も期待できる。
  今後は、平成20年度に神奈川ロボットパークでロボットでの実証を行い、実用化を目指す。将来、ユニバーサルデザインが普及すれば、社会でのロボット利用が更に大きく広がり、ロボットの一般家庭への普及も加速されると見られている。

詳しくはこちら