(国)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月29日、同月17日に種子島宇宙センター(鹿児島・南種子町)から打ち上げたX線天文衛星「ひとみ」の運用に向けた一連の機能が正常であることを確認したと発表した。
「ひとみ」は打ち上げ後、太陽電池パドルの展開や、姿勢制御機能、冷却システムの立ち上げ、軟X線分光検出器の試験動作など衛星としての一連の機能確認作業を行ってきた。この機能確認作業期間が終了したもので、軟X線分光検出器の試験動作では2月22日に試験運用のため作動させ、マイナス273.1℃に達したことを確認している。また、衛星の追跡管制する地上設備についても行い、機能の健全性を確認した。
このあと、1カ月半かけて衛星に搭載している機器の初期機能確認を行い、その後約1カ月半かけて搭載観測機器の個性を把握し、よく観測された天体などを観測する作業(較正観測)を行い観測精度を高めることにしている。