ブラックホールの内部構造研究で研究員が受賞
:高エネルギー加速器研究機構(2016年1月20日発表)

 高エネルギー加速器研究機構は1月20日、同機構素粒子原子核研究所理論センターの西村淳准教授が京都大学の花田正範特定准教授と共同で「第9回湯川記念財団・木村利栄理論物理賞」を受賞したと発表した。

 この賞は、重力・時空理論、場の地論とその周辺の基礎的な理論研究で顕著な業績をあげた研究者に贈られるもので、今回の授賞は、超弦理論の研究に関する研究で、ブラックホールの内部構造の数値的検証によって重要な貢献を果たしたことが評価された。

 両氏は、スーパーコンピューターを駆使した新しい数値計算法を開発し、ブラックホールの内部構造を予想したマルダセナの理論で求めたブラックホールの温度とエネルギーの関係が、従来の重力理論の予想と一致することを確かめた。これは、コンピューターによる数値計算の手法が、超弦理論の研究でも有効であることを示した最初の例として、今後このような数値計算による研究の発展が期待されるという。

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