遺伝子組み換えイネの栽培で交雑なかったと発表
:農業生物資源研究所(2016年1月19日発表)

 (国)農業生物資源研究所は1月19日、同研究所(茨城・つくば市)の隔離した水田(隔離圃場(ほじょう)水田)で実施した平成27年度の遺伝子組み換えイネ「複合病害抵抗性イネ」栽培実験で、交雑粒の発生はなかったと発表した。この遺伝子組み換えイネは、5月27日に田植えを行い、10月6日に刈り取った。

 遺伝子組み換え作物の栽培実験は、「カルタヘナ法」と呼ばれる遺伝子組み換え作物の規制に関する法律で周辺の作物などとの交雑が発生しないようにして行うことを義務づけている。

 今回の栽培実験は、隔離圃場水田を囲むように敷地境界など6カ所に遺伝子組み換えイネと開花期が同じ指標作物となるイネを植えたポットを設置して行ったが、指標作物から収穫した種子1万3,728粒に交雑粒はなかったという。

 同研究所は、収穫した種子の一部を法令で定められた方法で保管するとともに、稲刈りで発生したワラや切り株などは裁断して隔離圃場の水田内に鋤込み不活化したとしている。

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