測量分野で初の国連総会決議が行われる
:国土地理院(2015年3月3日発表)

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アジア地域の正確な位置の基準の採用状況=水色:採用、赤:未採用、白:不明(提供:国土地理院)

 国土交通省の国土地理院は3月3日、世界の国々の緯度・経度を世界各国が連携して正確に測定していくことを盛り込んだ国連決議がこのほど開かれた国連総会で行われたと発表した。

 この決議は、日本を含む52カ国の共同提案に基づいて行われた。測量の分野で国連総会決議が行われたのは、これが初めて。

 GPS(全地球測位システム)によって自分が地球上のどこにいるかを正確に知ることができるようになり、GPSが利用できるスマートフォンの全世界での普及台数は10億台を超えている。

 ところが、世界の約3割、アジアの同5割の国々では、今でも地図上の自国の位置がずれていて、GPSの位置と地図上の位置とが一致していない状況にある。

 それを踏まえ、世界各国が連携して「地球規模の測地基準座標系(GGRF)」と呼ばれる位置の基準を維持する協力を行っていくことを2月26日に国連総会の場で決議した。

 決議は、「GGRFに関する国連総会決議」といい、①GGRFを開発・維持するための計画の作成、②途上国の能力開発への技術的な支援の強化、➂データや基準を自由に共有すること、などを明記した6つの決議文が採択された。

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