「だいち2号」搭載赤外カメラの観測データ公開を開始
:宇宙航空研究開発機構(2015年1月23日発表)

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月23日、昨年打ち上げた陸域観測技術衛星「だいち2号」に搭載している地球観測用小型赤外カメラ(CIRC)の観測データが所定の精度に達していることが確認され、同観測データの公開を開始したと発表した。

 「だいち2号」は、地図の作成や災害状況の把握、資源の探査などに幅広く使われた「だいち」の後継機。昨年の5月24日に同機構種子島宇宙センター(鹿児島・南種子町)から「H-ⅡA」ロケット24号機で打ち上げられ、北極と南極の上空を通る極軌道を高度約630kmで1日に約15周回っており、昼夜・天候によらず陸地の観測ができる「Lバンド合成開口レーダー」の観測データ配布が昨年の11月25日から始まっている。

 CIRCも「だいち2号」の主要観測機器の一つ。冷却する必要のない非冷却赤外検出器による地上の森林火災や火山の監視、都市部のヒートアイランド現象の観測などを目指し、これまで初期のチェックと校正を行っていた。

 その初期作業がこのほどすべて終了し、観測データ公開に踏み切ったもので、既に1月23日までに2万6000シーン以上の観測を行っている。この観測データ検索は「CIRCデータ検索」から行うことができる。

 JAXAは、公開した観測データを利用する際にはデータの出所表示として「©JAXA」を表示するよう求めている。

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