(独)農業・食品産業技術総合研究機構は11月26日、ヤンマーグリーンシステム(株)と共同で、採れたイチゴを傷つけずにパック詰めするロボットを開発することに成功したと発表した。
柔らかで傷つきやすいイチゴのパック詰めは、今のところ手作業で行うしか手がない。このため、栽培農家から集まったイチゴの選別出荷作業を行う農協などのパッケージセンターでは、時間のかかるパック詰め作業がネックとなって、農家が摘み取ったイチゴを全量受け入れられない状況が生じることもあるといわれている。
開発したロボットは、イチゴをつかむのではなく、一般に「ヘタ」と呼んでいるイチゴの果底部を吸着ハンドの吸着面に吸い付けて詰める位置まで運んで離す仕組みで、同時に最大6個のイチゴを詰めることができ、パック詰め時間を大幅に短縮できる。
この「イチゴパック詰めロボット」は、ヤンマーグリーンシステムが平成27年4月から販売を開始する。

イチゴパック詰めロボットの主な構成要素とパック詰めした果実(提供:(独)農業・食品産業技術総合研究機構)