陸域観測衛星「だいち2号」の観測データ配布を開始
:宇宙航空研究開発機構(2014年11月25日発表)

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月25日、陸域観測技術衛星「だいち2号」の観測データの一般への配布を同日から開始したと発表した。

 「だいち2号」は、2011年5月12日で運用を終えた「だいち」の後継機として今年の5月24日にH-ⅡAロケット24号機で種子島宇宙センター(鹿児島)から打ち上げられ、このほど初期機能のチェックなどが全て終了したことから観測データの一般への配布に入った。

 「だいち2号」は、昼夜、天候によらず陸地の観測ができるレーダー「Lバンド合成開口レーダー」を搭載し、災害発生時の状況把握や森林伐採の監視、オホーツク海や北極域の海氷観測などへの利用が期待され、レーダーの分解能が「だいち」より向上している。

 「だいち」もLバンド合成開口レーダーを搭載し、2011年5月に運用を終えるまでの5年間に全世界を対象に650万シーンを撮影しているが、分解能は10mだった。それに対し、「だいち2号」の分解能は、1m×3mで、今年の6月20日にJAXAはその分解能を実際に確認している。

 また、今年の9月27日に発生した御嶽山(長野、岐阜)の噴火では、火山噴火予知連絡会と内閣府からの要請で噴火口周辺の緊急観測を行い、取得したデータを同連絡会と政府の「平成26年御嶽山噴火非常災害対策本部」に報告している。

 観測データの一般への配布は、(財)リモートセンシング技術センター(URL:http://www.restec.or.jp/)と、(株)パスコ(URL:https://satpf.jp/)を窓口にして行っている。

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