「光利用した害虫防除の手引き」を作成し公開
:中央農業総合研究センター(2014年9月10日発表)

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の中央農業総合研究センターは9月10日、昆虫の光に対する反応に関する最新の研究成果をまとめた「光を利用した害虫防除のための手引き」を作成しウェブ上で公開したと発表した。

 光を使っての害虫防除は、古くから様々な形で利用されてきた。近年は、いろいろな波長の光を発する発光ダイオード(LED)を使った省スペース・省エネルギーのLED照明装置の開発で利用範囲が一層拡がり、これまで光の導入が困難だった場所でも使える簡易な害虫の誘引・防除装置も登場してきている。

 こうしたことから農林水産省は、害虫防除への光の利用をより進めようと2009年度から2013年度まで委託プロジェクト研究として「害虫の光応答メカニズムの解明と高度利用技術の開発」を実施しており、今回その成果を手引きの形にまとめ、公開した。

 手引きは、59ページからなり、ハスモンヨトウ、タバココナジラミ、ニカメイガなど26種類の害虫・天敵についてそれぞれの光に対する反応と、それを利用した防除技術を記述しており、「都道府県の試験研究者、農業技術指導者、先進的な生産者などを対象に分かりやすく紹介している」と同研究センター。

 この手引きのURLは、http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/files/narc_hikarigaichu_man.pdf。問い合わせは、同研究所企画管理部情報広報課(TEL029-838-8421)へ。

詳しくはこちら