(独)農業・食品産業技術総合研究機構の農村工学研究所は5月1日、同研究所と、ため池の堤体の安定性評価手法の研究を共同で行うパートナーを募集すると発表した。
全国で21万個あるため池のうち、6万5,000個が江戸時代以前の築造となっている。一方、豪雨などでため池の決壊が後を絶たない。古いため池の多くは、改修やかさ上げ、再構築などを行っていて、堤体内の構造が不明となっており、安定性の評価が難しくなっている。
共同研究の課題は、「複雑な構造を持つため池堤体の安全性評価手法の開発」で、ため池堤体の3次元的な構造を把握し、これを踏まえて地震や豪雨に対する安全性の評価手法を開発しようというもの。
音響探査などを用いた、ため池堤体の三次元的な構造把握技術を共同研究機関が主体となって取り組み、同研究所が主体となって安全性を評価する手法を開発し、最終的に構造が不明なため池堤体の安定性を効率的に精度よく評価する技術を開発する。
共同研究の期間は、平成26年度~28年度。募集するのは、1~2団体で、ため池や河川堤防の物理探査の調査実績を持っていることなどが応募の条件。公募の締め切りは、5月31日。
問い合わせと応募は、技術移転センター移転推進室(TEL029-838-8296)へ。
No.2014-17
2014年4月28日~2014年5月4日