E-ディフェンス使って免震減衰部材の繰り返し加振実験
:防災科学技術研究所

 (独)防災科学技術研究所は11月5日、三木市(兵庫)にある同研究所所管の「E-ディフェンス」(実大三次元震動破壊実験施設)を使って長周期地震動での長時間の繰り返し加振に対し、揺れを吸収する免震減衰部材の性能を調べる震動台実験を18日から4日間行うと発表した。
 発生が心配されている南海トラフ巨大地震では、地震動の継続時間が数分から十数分程度となる長周期地震動の発生が予想され、2011年の「東北地方太平洋沖地震」の地震動を上回る揺れが建築物に加わる可能性があるといわれている。
 しかし、実大免震減衰部材の繰り返し加振実験は、試験装置の能力の制約からまだほとんど行なわれていない状況にある。
 今回の実験は、「長周期地震動を対象とした実大免震減衰部材の多数回繰り返し加振実験」といい、国土交通省の「建築基準整備促進事業」の一環として行われる。
 実験は、鉛ダンパー、オイルダンパーと呼ばれる実大免震減衰部材を梁(はり)に取り付けてE-ディフェンスの震動台テーブルに設置する形で行なわれ、震動台テーブルを加振装置にして免震減衰部材に繰り返し振動を加え、荷重と変位の関係やエネルギーの吸収特性などを計測する。

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