超音速機の衝撃音低減に向けスウェーデンで試験
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月24日、次世代の「静粛超音速機」研究の一環として、高空の気球から試験機体を落下・滑空(かっくう)させる気球落下試験を7月から8月にかけスウェーデンで行うと発表した。
 超音速機が音速を超えるときに発するソニックブームと呼ばれる衝撃音を低くする低ソニックブーム設計を実証するため、フィンランドの国境に近いスウェーデン北部のキルナ市近郊のスウェーデン宇宙公社(SSC)エスレンジ宇宙センター上空で実施する。
 今回行う気球による落下試験は、試験機体を気球の下部に垂直に吊るして高空に上げ、高度30kmで自由落下させて加速、マッハ1.3(音速の1.3倍の速度)に達した時点で飛行角度を変え、発生する低ブーム波形(低ソニックブーム波形)を計測、回収区域上空に達した時点でパラシュートとエアバッグを開いて着地させるというもの。
 試験は、2機の試験機体を使い、7月25日から8月24日までの間の気象条件が整った日に2回実施する。気象条件が悪く延期の場合は、来年5月に行なう予定。

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