(独)産業技術総合研究所は4月2日、バイオマス資源(生物資源)を燃料や複合材料などに効率良く変換するための基盤技術確立を目指し新たに「バイオマスリファイナリー研究センター」を4月1日付けで同研究所中国センター(広島・東広島市)に設立したと発表した。
これまであった「バイオマス研究センター」を再編強化するもので、非食用バイオマス資源として最も賦存量が多い木質系バイオマス資源を対象に、その成分を分解する上流工程から、製品製造に至る下流工程まで、また燃料から化成品、複合材料までの幅広い研究開発を国内外の企業、大学などと共同で行うとしている。
同研究所が今回の前身のバイオマス研究センターを設けたのは、平成17年で、これまでに木質系バイオマスから燃料用エタノール(エチルアルコール)を得るパイロットプラントの実証に成功している。
新設のバイオマスリファイナリー研究センターは、そうしたこれまでの研究成果をベースに木質系バイオマス資源の更なる利用展開を図る目的で設立したもので、ナイロン原料やセルロースナノファイバー、軽油、ジェット燃料などを製造する基盤技術の確立を目指すとしている。
No.2012-14
2012年4月2日~2012年4月8日