2020年までに「きぼう」で行う基礎研究を宇宙開発委に報告
:宇宙航空研究開発機構

  (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月4日、国際宇宙ステーション(ISS)に接続する日本実験棟「きぼう」で2020年までに行う基礎研究のシナリオをまとめ、同日開かれた宇宙開発委員会に報告したと発表した。
 この基礎研究シナリオは、同機構の「国際宇宙ステーション・きぼう利用推進委員会」(委員長・浅島誠(独)産業技術総合研究所幹細胞工学研究センター長)が将来幅広い波及効果が期待される[1]生命科学[2]宇宙医学[3]物質科学の3分野についてそれぞれワーキンググループを設け検討してきたもので、2020年までの研究の重点目標を設定した。
 「生命科学分野」では、「きぼう」でしかできない宇宙環境に対する生物応答メカニズムの統合的解明と、人類の活躍を宇宙に拡大する科学的基盤の確立、の2つを重点目標に挙げている。
 また、「宇宙医学分野」では、宇宙飛行士が長期にわたって「きぼう」に滞在できるようにするための宇宙医学研究と、その実現に必要なメカニズム解明を目指す宇宙医学基礎研究に取り組むとしている。
 「物質科学分野」では、新規燃焼システムの開発につながる実験などを実施するとしている。
 こうした基礎研究シナリオの目標に沿った研究テーマは、広く一般から募集(6月29日締め切り)し、9~10月に候補テーマの選定を行うとしている。

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